震災があって時間の進み方が今までと明らかに違いますね。振り回されたり、抵抗してみたりと緊張感のある日々が続きます。今までののんびりとした生活にはもう戻れないのかもしれないという諦めの気持ちの直後に、自分の生活を見直すきっかけになったなぁと思ったりもしています。
土曜日はソウル・フラワー・ユニオンのライブを渋谷で観てきました。行かないつもりでいましたが、震災直後にチケットを購入。阪神大震災で音楽集団としてのあり方が変わったバンドのライブにこのタイミングで期待しないというのは、無理な話。会場は満員でございました。
そんな空気を知ってか知らずか「今日は音楽をやります」開口一番放った中川の言葉、明らかに力のこもっているのがわかる演奏、あえてさらりと演奏した『満月の夕』。耳になじんでいた唄が別の意味を連れてくるような気がしてなりませんでした。
でも、絶望とはほど遠くって、震災以来、体のものすごく奥にひっこんでいってしまっていたものが少しずつひっぱり出されて「宴」の様相になっていく様は壮観でした。
辛抱強く、バンドを続けてくれてありがとう。今のソウル・フラワーは、私にとって心の支えというよりは、常にそこにあり、唄と共に生きていくという感じなのです。